会長ご挨拶

漢 伸彦

このたび、第24回日本胎児治療学会学術集会を2028年3月4日(土)・5日(日)の2日間、福岡市立こども病院講堂にて開催させていただくこととなりました。

福岡は、日本の胎児治療の歩みに深く関わる地です。2003年には第1回日本胎児治療研究会が開催され、翌2004年には国際学会「The Fetus as a Patient」において、胎児を患者として適切に診断・治療しつつ、母体の人権と意思を尊重する「福岡宣言」が発表されました。日本の胎児治療が歩み始めたこの福岡で、本学術集会を開催できることを大変光栄に思います。

今回のメインテーマは、「The Future is Now ― 拓き、届ける、胎児治療 ―」といたしました。本学会を通じて多くの知見を共有し、国内にとどまらず世界に向けて、より高度な胎児診断・治療を「拓く」ことは、本学会の重要な使命です。同時に、得られた知識や治療を一部の専門施設だけにとどめず、必要とする胎児とご家族へ「届ける」ことも重要です。そのためには、胎児治療に直接携わる医療者だけでなく、日常の妊婦健診を担う産婦人科医、出生後を支える小児科医、そしてご家族にも、胎児治療の可能性と意義を知っていただくことが大切です。未来を待つのではなく、今できることから未来を拓き、その成果を届けていく。その思いを「The Future is Now」に込めました。

本学術集会では、診断・治療、周産期管理、出生後の予後、診療ネットワーク、家族支援、さらに将来の治療につながる基礎・臨床研究まで、診療科や職種の垣根を越えて幅広く議論したいと考えています。

今回のポスターには、胎児治療によって新たな道が拓かれ、その先にいのちが輝き、成長していく姿を表現しました。一人でも多くのこどもたちに、少しでも明るい未来がひらけることを願っています。

多くの皆さまに福岡へお集まりいただき、診療科や職種、世代を越えて意見を交わし、これからの胎児治療をともに考える機会となることを願っております。皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

第24回日本胎児治療学会学術集会

会長 漢 伸彦

福岡市立こども病院胎児循環器科科長